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キーファー×テレサでキーファールート6章と7章の間に限定版特典CDのダイエット大作戦があった……という時系列になっております。
6章と7章の間には二人に接触はなかったっぽいような気もしますが、書いていて途中で気付いたというよりもわかっていてねじ込みました。
……まあこれくらいのフラグはあってもいいはずだ!!という妄想です。
細かい(あんまり細かくないよ)設定を気にしない大らかハートの方は続きからどうぞ……。










その先は「好き」のシノニム



頭上には四角く切り取られた天井。
立っている場所の四方は、簡素にベニヤが打ち付けられただけの壁。
半径1メートルはないであろう広くもない空間で、私は一人頭を抱えていた。


「う、うーん…困ったなあ…」


薄暗い部屋の中、一歩足を踏み出した先がまさか落とし穴だったとは……。


これはたぶん最近まで実施されていたミッションG(減量大作戦)の置き土産だろう。

紆余曲折あって改めて始まった戦が思っていた以上に長引いたため、野営地建設用の資材に足りないものが出てきたのだ。
別にひとっ走り買い付けに行くことは手間ではないが、資材なら例の作戦で沢山使ったから、残り物があるんじゃなかろうか、レヴィアス騎士団が金に困っているなどという話は聞いたこともないが(むしろ資金が潤沢すぎて色々と黒い噂が絶えないくらい…)、経費削減が悪であるはずもない……などと、貧乏臭いことを考えてしまったのがよくなかったのか。


私は、物置代わりに使用されている館の奥の奥にある暗い部屋で、除去し忘れたトラップにかかってしまった。


怪我がなかったのは不幸中の幸いかもしれない。
足に怪我でもしたら本気でみんなに迷惑をかけてしまうところだった。

「(……に、したって……)」

怪我する可能性もあるようなトラップの除去し忘れなんてまあこんなところまでわざわざ足を運ぶ人自体あんまりいないのかもしれないけど実際に私が落ちてるわけだし危ないなあもう!
……なんてぶつぶつ文句を言っても一人。
そもそもミッションGが実施されざるをえなくなった原因の一端を担ってるのも自分だったりして。

私は大きな溜息をついた。

何を考えようとこの現実が変わるわけでもない。
ナイフとフォークより重いものを持ったことがないようなお嬢様よりはたくましいかもしれないが、足を引っ掛けるものもないような場所で伸ばした手よりも高い位置にあるところに上ることができるほどの腕力と運動神経はない。

独力では無理となれば助けを待つしかないということだ。
夜になれば、私がいないことに気付いた誰かが探しに来てくれるだろうか。
……こんな、人がいる可能性すらもない場所に?
おまけに今はまだお昼過ぎ。
暗がりに一人でただ過ごすには、夜はあまりにも遠いように思えた。




「……キーファーが、助けに来てくれないかな……」




ぽつっと自然に零れた声が己の耳に届いて、激しく赤面した。
「(いやいやいや………!それはないよ私!!ていうかなんでキーファー!?別に助けてもらえるなら誰でもいいじゃない!)」
今のはただ……、自分の不用意さのせいで洞窟に閉じ込められたあの時と状況が似ているからうっかり出てきちゃっただけで!
「(あの時だって私のせいで怪我をさせてしまったのに、こんなこと考えちゃいけないよね……)」

……それに、またこんな失敗したところを見られたくはない。
平和なはずの館の中で落とし穴にはまってるところなんて見られたらどんな嫌味を言われるかわかったもんじゃ     









「娘、こんなところで一体何をしているのですか?」










「っわあ!?」



空から降ってきた声に驚いて見上げれば、



そこにはなんと本物のキーファーの姿が……。



「え、嘘、な、何でここに!?」
まるで願ったら現れたかのようなタイミングだったからついそう聞き返してしまったわけだけど、頭上のキーファーは「私が先に聞いたのですが……」と呆れ顔だ。
考え事に夢中でこの部屋に誰かが入ってきたことにまったく気付かなかった。

っていうかまさか聞かれてないよねさっきの呟き!?

そんな私の動揺などどこ吹く風で、キーファーは鼻を鳴らした。
「労働階級では薄暗い堅穴で一人、昼下がりを過ごす習慣でもあるのですか?理解できませんねえ……」
「い、いや違うから!そんなに捻って考えてくれなくても、ただ私がここに落ちただけだから!」
「ああ…そうでしたか。それは災難でしたね」

わかっていただろうに。
しれっと他人事そのものな心のこもってない社交辞令が返ってきて、本当に私は何で『キーファーが助けに来てくれたら』などと考えてしまったのか、激しく自分を呪った。


「ほら、腕を伸ばしなさい」


「え?」


「ここを終の棲家にしたいのですか?」
唐突な言葉に聞き返し、意図するところに気付いて、「し、したくないよ!」と慌てて腕を伸ばした。
するとキーファーはいとも簡単に私を引っ張り上げる。


あの時と同じ、彼のつけている香水の、澄んだ甘い香りが少しだけ近付いて、
     何故か鼓動が早くなった。


「あっ……ありがとう、キーファー」
「……お前は本当に世話の焼ける小娘ですね」
「う……ご、ごめんなさい……」
うんざり見下ろされてしょぼんと頭を垂れた。
まったくその通りなお言葉に、何の反論も見つからない。

「まあ、このようなトラップの除去し忘れがあったのは海竜騎士団の責任でもあります。責任者に厳しく追求し   
「しないでお願いだから!私は怪我もなかったし、危なくないようにふさいでもらえればそれで十分だよ!」
「そうですね、落ちたのはお前ですし。それくらいが妥当なところでしょうね」
「………………」

そう思ってるなら最初からそう言えばいいのに。
ていうか私ならいいって、そうかもしれないけどわざわざ言われるとちょっと凹むよ。

そんな不満が表情に現れていたのか、彼も眉を吊り上げる。
「大体、このようなところをうろついているお前が悪いのでしょう。こんな薄暗い埃だらけの部屋に一体何の用が?」
そこは……一番話したくない相手だったんだけど、ここで誤魔化したりすると生命の危機・リターンズってことになりそうだったから渋々、素直に話すことにする。


……案の定。


話を聞いたキーファーは鼻で笑って、「二束三文の資材のために穴に落ちるとは下賤なお前らしい」とか大変彼らしい嘲笑を下さった。
ええまあそうなんですけど。
確かに不注意のせいで落とし穴にはまって、それを助けてくれたのがキーファーなわけで。

「(そうだ……結局助けてくれたんだよね)」




私が助けて欲しいなどと求めるよりも早く。

優しかったり、意地悪だったり。

どっちが本当なんだろう。

本人が目の前にいても私はいつもキーファーを探しているようだ。




「あれ……?それでキーファーこそ何でこんなところに?」
私がいるよりも不思議なんだけど……。
そう聞くと、彼は何故か神経質そうに眉を寄せた。
「ラウンジに行ったらあまりににぎやかだったので静かな場所を探していたのですよ。……まあ途中から散策に切り替わった感もありますが。歩いていたらこの部屋から不気味な唸り声が聞こえてきたもので」
「それ私の声!?」
「もう少し情緒のある声で助けを呼んだほうがいいと思いますよ」
「ご、ご忠告ありがとうございます……」
キーファーにもだけど、自分にもどこから突っ込んだらいいかわからなくなった。

私ったら無意識のうちにそんな館7不思議の一つになりそうな奇行を……?
……あんまり深く考えるのはやめよう。悲しくなる。

「で、でもキーファーが来てくれて本当に助かったよ、ありがとう」
「礼なら先程聞きましたよ」
「う、うん……」
キーファーには言葉のお礼はあまり受け取ってもらえない。
ならば何かできないだろうかと必死で考えていると、現在の所持品に思い至った。


「これ、お礼……というにはちょっとあれなんだけど、よかったら食べない?」


「これは?」
「自分用に作った甘さ控えめの焼き菓子なの」
「……甘さ控えめ?」
「うん。だって、みんなに作ってるようなのをいつも自分でも食べてたら太っちゃうし」

「……………………………………」

「えッ、な、何!?目が!目が怖いよ!?」

助かったと思ったらこんなところに死亡フラグが!?
キーファーの背後に広がってしまった暗黒に、慌てて言い訳する。

「ち、違うの!お菓子はきちんと甘い方がやっぱり美味しいから、みんなには美味しいものを食べて欲しいし、甘くなくても美味しいのはまだ研究中というか……!」

「……それで私に毒見役をしろと?」
「ま、不味くはないと思う、けど……………」
毒も入ってないしともごもご言いながら、思い付きで口にしてしまったことを後悔した。

……そうだよね、やっぱりきちんと作った物を渡すべきだよね。
何か少しでもお礼が出来たらって思ったけど……持ってるもので済まそうっていうのがそもそも失礼な話で。

「ごめん、やっぱり今のなし!今度もっとちゃんと作ったお菓子を渡すからね」


…………………。


沈黙が。
怖くて下げた頭があげられない。
……呆れているだろうか。
怒っているような気配ではないけれど。


「……娘」


私にとっては永遠とも思える時間が続いた後に、降ってきたのは静かな声で。
恐る恐る……顔をあげた。

「ここでの用事が済んだらそのお菓子とお茶を私の部屋に持ってきなさい。お茶は二人分です」
「え?」
予想外の言葉を間抜けに聞き返してしまえば、キーファーは不快そうに眉を顰める。
「一度言うだけで理解できませんか?」
「う、ううん!わ、わかりました!」

そっけなく、言うだけ言うとキーファーはさっさと踵を返して歩いていってしまった。

食べてくれるって、そういうことなんだろうか。

しばしボーッとその姿勢のいい後姿を見送っていた私は、そもそも何をしに来たのかを思い出してはっと我に返った。
「は、早くこっちの仕事を片付けなくちゃ……!」




結局、都合のいいものは見当たらず、私は買い足しリストにそれを加えると、お茶を淹れるべくラウンジに向かった。

足を踏み入れた途端にゲルハルト、ジョヴァンニ、ルノー、そしてマリアの声が聞こえてきて、確かに賑やかかも、とこっそり笑う。
みんなに軽い挨拶をしてラウンジを横切り、カウンターの裏に回って、勢いよく水を注いだ薬缶を火にかけると、椅子から立ち上がったマリアがこちらに歩いてきた。

「テレサ、あんた姿が見えなかったけど、どこ行ってたの?」
「うっ…うん、ちょっと、資材が足りないから館の中に何かないかなって探してたの」

「ふーん……キーファーには会った?」

「えっ?」

その名前に、ドキッとしてティーポットを取り落としそうになった。
私の反応を見たマリアが悪い笑いになる。
「おやあ?なんですかその動揺は?」
「ど、動揺はしてないよ!?な、何でそんなことを聞くのかなと思っただけ」

「いや、キーファーがさっきね、ここに来たかと思ったら、部屋の中からこのカウンター裏まで一瞥して、何もせず出てっちゃったからさ。あれ絶対テレサのお茶をご所望だったんだよねって、みんなで盛り上がったの」

「え……ええ!?そ、……そう、なのかな」

そんなことないよというニュアンスの「そうなのかな」はマリアの力強い「絶対そうだって!!」に叩き落された。
……変なことで勝手に盛り上がらないで欲しい。
そう言われてみれば何か、カウンター越しのジョヴァンニのなまあたたかい視線が非常に気になる。

更に。

「……で、あんたはおやつ?」

突っ込まれたくないところに。

「あ……まあ、その、えーと」
「うん?」
「た、頼まれてお茶を持って行くところで……」
「誰に?」

激しくねじ込んでこないで欲しいんですけど………。


「……………………キーファーに


もう誤魔化しようもなくなって口の中でもごもご白状すると。
一瞬目を見開いたマリアが次にいたたまれないほどあたたかい笑顔で「頑張れ……!」と私の肩を叩く。
やめてそのサムズアップつらい!!

「い……や、その……が、頑張ってお茶は淹れるよ!?下手打つとうるさいからねキーファーは!!」
「ホホホホホホホホホホホ」
「何その笑いすごい腹立つんだけど!!」
私は半ば自棄になりながら、沸いたお湯を勢いよくティーポットに注いだ。
(や、お湯は勢いよく注いだ方が美味しくなるからね!)




応援してくれる気持ちが善意なのはわかる。
……例え、男ばかりで浮いた話など期待するべくもないこの騎士団内で、惚れた腫れたの話は貴重な娯楽だからそのネタにしたいというのが8割くらいあったとしても。
根っこにある好意は疑うべくもない。
しかし何が悲しいって、マリアが期待するようなことは本当に何もないってことだ。
キーファーはもちろん下賤な身分の私のことなど守備範囲外だろうし、私もこの気持ちがどういうものなのか、よくわからずにいる。

「(ただ、気になるだけ)」

あの、暗い瞳の奥が。
時折揺らぐ暗黒の先にあるものが何なのか。


だけどそれは同情とか単なる好奇心かもしれなくて。


「(そんなの、キーファーは嬉しくないよね……)」

彼にとってとても失礼なことを考えているなと思うことがある。
踏み込んではいけないと、引き止める自分もいる。
それなのにいつだって探してしまうのは……………。




ループする思考と格闘しながら歩いていれば、もう彼の部屋の前だ。
ノックしようとした瞬間、急に先程のマリアの言葉を思い出して変に緊張してしまう。
いや、例え彼が私のお茶をご所望だったにしても、それは私を便利なティーポットくらいに思っているだけで……。
別に、『テレサ』に用があったわけではない、きっと。

……でもあのキーファーが執着してくれてるならお茶だけでもすごいことだよね私!

「(ってだからそれも全部マリアの妄想だってば!!)」
首をぶんぶんと振って邪念を追い出す。
とにかく、お茶を置いてさっさと帰ろう。
そして今日はもう休んで、頭を冷やさないと明日からの仕事に差し障るかもしれない。
また穴に落ちたりとか……。
これ以上キーファーにかっこ悪いところは見せたくない。

「よしっ……」

私は意を決してノックをした。



「入りなさい」という静かな返答を待って、そっと扉を開ける。

「失礼します……」

彼はソファで本を読んでいたようだ。
その正面に置かれたローテーブルにカップを置きながら、
「(あれ?そういえば二人分って……?)」
と、疑問に思ったが、ひとまず片方にだけお茶を注ぐ。

「お前も掛けなさい」
「え?う、うん」
指示を仰ぐよりも早くそう促されて、少し緊張しながら彼の向かい側に座る。
本を脇に置いたキーファーはトレーに乗ったままの空のカップを一瞥して、


「お前は飲まないのですか?」


「えっ……これ私の分だったの!?」


てっきり、他の騎士団長でも来るのかと。
聞き返した私に、彼は眉を顰めたけど何も言わなかった。
肯定の沈黙、なんだよね。

自分の分とは思っていなかったので、物凄く驚いたけど……、
お言葉に甘えて(?)もう一つのカップにもお茶を注いだ。
ふわりと花の香りが鼻腔をくすぐる。
お菓子の味が濃いものではないので、いつもより少しだけ薄く淹れたんだけど……何も言わずにカップを傾けてるってことは、特に問題はなかったのだろう。

「お菓子……大丈夫?不味くない?」
お菓子の方も無言でつまんでいるキーファーに、思わず自信なく問いかけてしまう。
彼は言葉を選ぶように刹那、視線を彷徨わせた。

「……お前の言っていた意味が理解できました」

「お……お口に合いませんでしたか……」
肩を落として、無理して食べないでと言いかけたのを「人の話は最後まで聞きなさい」と遮られる。
「食べられないと言っているのではありません。ただ、インパクトに欠けると」
「あ………」


「お菓子はきちんと甘い方が美味しい」って言った私の言葉の意味を、考えてくれてたんだ。
いつも冷たく切り捨てるから、私の言葉は彼に届いていないと思っていた。
………なんだか、すごく、嬉しい。


「うん……。そう、そうなんだ。お料理もそうなんだけど体に優しく作ろうとすると、どうしてもそうなっちゃうんだよね。レシピに書いてある分量のバランスを崩すと、味だけじゃなくて見た目も美味しそうにできなかったりするの。何とかならないかなって本を買ったりして研究中なんだけど中々……」

喜びに後押しされるまま話しながら、

ふと、


お菓子から上げた視線の先に、私は言葉を切った。


「………ご、ごめん、一人で語っちゃって……」
「別に咎めてなどいませんよ。続けなさい」
改めてそう言われると話しにくい。
だって。



驚いてつい、ぱっと下を向いてしまったけど、
一瞬見たキーファーの瞳が、なんだかすごく優しかったから。



「(げ、幻覚だよね……?私、疲れてるんだ、きっと)」

自分だけ特別かもしれないなんて、愚かな想像をしてはいけない。
それでも、もしも。
私の淹れるお茶や作るお菓子が、いつももはや視認できるんじゃないかと思うほどのトゲでビシバシのキーファーのリラックスタイムに一役買ってるんだとしたら、それはとても嬉しいことだ。


別に私だからじゃなくていい。
ただ、今のこの時間を、彼が心穏やかに過ごしてくれていたらと、そう願った。





結局その後は一言二言言葉を交わしただけで。
お茶がなくなったところで私は部屋を辞すことにした。

「じゃあ私、そろそろ行くね」

帰れと言われたわけではなかったので去り難かったけど、いつまでもお邪魔するわけにもいかない。
キーファーは何も言わなかったけど、かわりに向けられた視線は「どうぞ、お好きなように」というものだった。
カップを下げて、立ち上がる。
高価そうな調度品を横切り、扉に手をかけた、そのタイミングで。




「ごちそうさまでした」





背後からかけられた、まるで独語のようにも思える、短い言葉。
思わず振り返ると、彼は既に入ってきた時に読んでいた本に目を落としていて。


たったそれだけの短い一言に、
何故かきゅっと胸が詰まって、
「うん」とか曖昧な返事を残して部屋を出た。




廊下に出ると、緊張が解けて大きく息を吐き出す。
それでも胸の熱さは収まりそうにもなくて。
別になんてことはない、挨拶代わりの言葉だったと思う。

「(……でも、嬉しかった)」

今の時間を肯定してもらえたようで。

「(どうしよう、ドキドキする)」

ふと、窓の外に落ちる夕日が目に入り、結構な時間をキーファーの部屋で過ごしたんだなと思い知る。
それでようやく現実感が戻ってきた。
今マリアに会ってしまったらこの時間差を絶対に突っ込まれる。
なんて言い訳しようかなんて起きてもいないことを心配しながら、私は今度は大きな溜息をついたのだった。









 

◆後書き的な何か。

クロニクルモードで舐めるようにキーファーとテレサの動向を追っていると(岩城さん物凄い変態ぽいよ気持ち悪いよ)「何故……テレサはこんなにもキーファーの真意を読み取ろうと必死なの?」と思うわけです。

終章に入ってからとかならともかく、それまで大して話をしたこともなかったようなルート入った直後の洞窟イベントで既に、「もしかして落ち込んでいるのかな」とか「薄暗くて表情が見えないのがもどかしい」とか、むしろテレサが混乱をきたしていてもおかしくない状況下で、何故に好意的な感情を向けてくれたこともないようなキーファーの精神状態を慮るのかと。

まあこの章の初っ端で既に『怒っていても美味しい茶葉一つで黙ってしまうキーファーがかわいい』などと亭主関白も底が見えちゃってますね状態のこの二人ですから。
それくらい不思議でもなんでもないのかもしれないけど……!

キーファーのテレサへの好感度はルート入る前で既に相当高い状態でもおかしくないけどね。
ただそこに存在しているだけでキーファーのフラグをONにしていくテレサの天然魔性っぷりがたまらない……!
好感度が上がると音が鳴るシステムだったらうるさくて音消してプレイしなきゃいけないところだったよ!(そんなかよ)

テレサはおかん本能がすごい強いと思うので、むしろかわいそうな子ほど気になってしまうのでしょうか。
キーファーの駄々漏れの高好感度電波を受信してしまったという説もあるが。

とにかく、あんなザマのキーファーに対して、のっけからフラグONなテレサの広い愛にはただただ感動するばかりです。
むしろ、互いに好感度高すぎるがゆえに、ごっこでは許せないと、そういうことだったんじゃないかなと思います。
キーファーは自分でそう言ってましたが、テレサの方だって『好きなのかな』にシフトするのに時間がかかったのはそれかなと。

マジLOVE1000%じゃないと……駄目だったんだね……!(ゲーム違う)

お互いに相手を、本気で幸せにしたい貪欲な愛。
二人とも真面目なのですぐ真剣勝負になってしまうのでしょうが、そしてそんなところがたまらなく熱いのですが、その一歩前に、もう少し普通にドキドキしたりするようなやりとりがあってもいいんじゃないかなと情熱のおもむくままにこの話を書いてみました。
そんな、お話になって………いるかどうかは……………。
えーと……………。

後は読者様の心の中で……。(最終的に閲覧者様に丸投げするいつものエンディング)

とにかく!
ユーザーから見ると色々駄々漏れで床を転がりたくなる茶番なキーファーと、びっくりするくらいそんなキーファーが大好き過ぎなテレサがよいですね!!
テレサは気付かなかったけど、部屋出る時にキーファーが読んでいた本は逆さまとかだといいと思います。
たばこさかさまだぜ、的に……!







 

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